熊野古道歩きの魅力をイラスト付きで紹介!漫画家ありをさんと歩く熊野古道中辺路1泊2日体験ツアー!(稲葉根王子~高原)

熊野古道を一度は歩いてみたいけど、どんな感じかも分からないしなかなかその一歩が踏み出せない・・・。そんな皆様に今回は、漫画家のありをさんが1泊2日の語り部付きウォークツアーに参加した様子をイラスト付きでご紹介!

ぜひ熊野古道歩きの参考にしてください!


※今回使用するイラストは全てありをさんの許可を得て@arichon_officialから転載しています

熊野古道歩きの魅力をイラスト付きで紹介!漫画家ありをさんと歩く熊野古道中辺路1泊2日体験ツアー!(稲葉根王子~高原)

今回歩いたコース

今回ありをさんが歩いた2日間のツアー行程。稲葉根王子を出発し、初日は滝尻王子の数キロ手前にある清姫の墓まで、2日目は清姫の墓から滝尻王子を経て高原霧の里休憩所までの、2日間で計約16kmのコース。

ツアーでない場合でも、本コースは路線バスとも接続しており、熊野古道初心者にもお勧めのコースです(宿泊する場合は滝尻王子周辺の民宿等に泊まりましょう)

ありをさんプロフィール

愛媛県出身。山登りが大好きな漫画家・イラストレーター。デビュー1年目で山登りエッセイ漫画『ゼロから山女子始めてみました』(KADOKAWA)を出版。現在は看護師をしつつ、山登り初心者に向けて山の楽しさや安全についてインスタグラム(https://www.instagram.com/arichon_official/)にて発信をしている。

期待と不安が入り混じる初日 水垢離で身を清めいざ熊野詣へ
稲葉根王子~清姫の墓 約10km

熊野古道ウォークの始まりは、「稲葉根(いなばね)王子」。

熊野古道には道中に、熊野の御子神を祀った「王子」と呼ばれる社がたくさんあり、その数の多さから「九十九王子」と総称されています。


そして、その中でも特に格式の高い5つの王子は五躰(ごたい)王子と呼ばれ、稲葉根王子はその中の一つに数えられる由緒ある王子なのです。


稲葉根王子跡には世界遺産の記念碑も


今回は、稲葉根王子参拝後、冨田川(とんだがわ)にて特別に水垢離(みずごり)体験を実施。

稲葉根王子の前を流れる冨田川はかつての熊野詣において、熊野の霊域に入る前の重要な水垢離場とされていた場所。

水垢離とは神仏に祈願するため、冷水を浴びて身体の穢れを払い身を清めること。

今回の熊野詣では、さすがに全身を川の水で清めることはできないので、かつての熊野詣の様子を偲びながら手を清めることに。


今回は手のお清めだけ


ありをさんの想像する水垢離。かつての水垢離はこんな感じだったのだろうか・・・


川で水垢離をするのが難しい場合は、川の前に水垢離場も整備されています


身を清め、いざ熊野詣に出発。この日は霧雨舞う中でのウォークとなりましたが、まずは次の王子である一瀬(いちのせ)王子を目指します。

今回のウォークは語り部の案内つき!ということで、語り部さんの話を聞きながら歩みを進めていきます。


ウォーク前半はほぼ舗装路歩きです


実は熊野古道中辺路と言えど、今回のコースでは本格的な山道に入るのは2日目に歩く滝尻王子以降。

この日の行程では、ほとんどが川沿いの舗装路を歩きます。距離は若干長いですが、熊野古道初心者の方でも歩きやすい道なのでお勧めです。

語り部の案内があると学びながら熊野古道ウォークを楽しむことができるのでお勧めです


稲葉根王子を出るとほどなくして一瀬王子に到着しますが、中辺路の道中には、王子だけでなく様々なお地蔵様なども祀られています。

そうした場所場所において、かつて熊野詣をされていた方々に思いを馳せ、手を合わせて歩くのも熊野古道ウォークの魅力の一つです。

古の参詣者にも思いを馳せて手を合わせます


鮎川王子、住吉神社を経て、本日唯一の未舗装路である「北郡越え(ほくそぎごえ)」へ。

北郡越えの道は世界遺産にも登録されており、雰囲気の良い土道の上を古道の趣を感じながら歩くことができます。

本日唯一の未舗装路「北郡越え」。趣ある道が続きます


山や川、岩や森などの自然崇拝が信仰の原点である熊野。ありをさんも道々の自然物から何かを感じ取っているようです


一歩一歩、その歩みを進めるたびに熊野詣の魅力に惹かれていくありをさん。

現地を訪問することでしか感じることのできない空気、その雰囲気に触れ熊野への思いが強まります。


そんなことを考えながら峠を越え、大きな吊り橋を渡ると、ほどなくして本日のゴール地点である清姫の墓に到着。



本日はここで解散して、一旦お宿へ移動。



ありをさんの熊野詣は明日も続きます。

明日はどんな旅路が待っているのでしょうか?

熊野の厳しさと神秘さを感じる2日目
滝尻王子を経ていよいよ熊野の神域へ
清姫の墓~高原霧の里休憩所 約6km


2日目のスタートは、昨日のゴール場所となった清姫の墓から。

通常のウォークであれば、バス停や案内所、宿泊施設などが周辺にある滝尻王子が発着の起点となりますが、今回はツアーの行程上、清姫の墓スタートとなりました。

とは言え、滝尻王子はすぐそこ、約2km程度。

ウォーミングアップがてらサササと歩くと1時間程度で滝尻王子に到着します。

     この日は前日と打って変わって晴天に恵まれました


滝尻王子は「熊野三山への神域の入口」ともされている由緒ある場所。

ここではかつて出発前に歌会や神楽などが行われた記録も残っています。

なお、今回のウォークツアーでは、当時の雰囲気を感じるため特別企画として「お茶会」を実施。

ありをさんもお抹茶とお茶菓子でほっこり一息です。


滝尻王子にある「滝尻茶屋」にてお抹茶を堪能。滝尻茶屋では通常、カフェ営業などを実施しています(営業日等はこちらから)


さて、休憩後はいよいよ高原へ向けて出発です。

中辺路のルートの中では、紀伊田辺駅出発後、初めての本格的な山道。

しかも中辺路の中でも一二を争う急坂ですので覚悟して登りましょう。

登りはかなり辛いですが、神域の入口と言われるだけあって、山中に入ると一気に雰囲気が変わり、とても神秘的な気持ちになります。


厳しくも気持ちの良い山道を歩いていきます


途中「不寝王子(ねずおうじ)」を経て、山中を約1.5kmほど進むと展望台へ。

眼下に広がる山並みの美しさに癒され体力も少し回復します。


美しい山並みに心が奪われます

不寝王子ではスタンプをゲット。中辺路では、要所要所でスタンプを押せる押印所が整備されています。中辺路押印帳については、こちらを参照ください


その後も息を切らしながら歩みを進めていくと高原熊野神社に到着。

高原熊野神社は1403年に建てられた、熊野古道沿いの神社では現存最古の神社です。

朱塗り、春日造の社殿が美しい高原熊野神社

中辺路沿い最古の社殿を参拝。ありをさんは何を祈ったのでしょうか?


高原熊野神社を参れば、本日のゴールの高原霧の里休憩所はすぐそこ。

ちなみに高原は絶景スポットしても有名で、夕暮れ時を狙って訪問するのもお勧めです。

この日は天気も良く、里山と果無(はてなし)山脈に連なる山々の風景がマッチしてとてもきれいでした


こうして無事2日間の旅路を終えることができたありをさん。

熊野古道を実際に歩いたことで感じられたことがたくさんあったようです。

  2日間熊野古道を歩き、過去の巡礼者の息吹を感じたありをさん


  言葉にできないこの気持ちは、現地訪問した人ならではの特別なもの


きっと皆さまも熊野古道を歩けば、ありをさんと同じように特別な何かを感じ取れるはず。

熊野は古来から「蘇りの地」と呼ばれ、多くの巡礼者が魂の救済を信じ、歩き目指した場所です。

皆様もぜひ熊野へお越しいただき、特別な旅路を歩まれてはいかがでしょうか?


最後に高原でパシャリ。初めての熊野古道に大満足のありをさんでした

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