春のおでかけに。「旅にもっとアートを!」
豊かな歴史と文化を背景に、独自の芸術性が培われてきた和歌山県。
この春、和歌山へ出かけるなら、自然景観や滋味深い土地の恵みといった旅の楽しみに、
アートというスパイスを加えてみては。美的感覚や知的好奇心を刺激する時間を楽しもう。
まず訪れたいのは、世界的建築物に美術館と博物館が同居した和歌山市中心のアート体験ゾーン。
ここから時空を超えたアート旅が始まる。さらに本州最南端の地の風土に触発されて生まれた芦雪の傑作や、ホテルやカフェとして体験できる文化財、聖地・高野山で受け継がれてきた名宝の数々も。
気が付けばそこかしこに芸術があり、心揺さぶる旅が待っている。
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旅先で見つけたアート
旅の始まりは和歌山市中心部のアート体験ゾーンから。
近代美術館と博物館がつながる建築は、巨匠・黒川紀章が手掛けたものだ。
充実した収蔵品を誇る美術館は、国内屈指の近代・現代版画コレクションが魅力。
郷土作家の作品も見逃せない。博物館では和歌山の歴史や文化について楽しみながら知ることができる。
モダンとクラシックが共生する場所で展示、建築、オブジェなど多彩なアートを五感で堪能しよう。
和歌山市
アートに包まれて、建築美を楽しむ
建築家・黒川紀章が、和歌山城をシンボルとする和歌山の歴史との「共生」をテーマに設計した建物は、それ自体がアート。
印象的な3段の庇は、城の天守閣の屋根とぴったり組み合わせられるカーブでデザインされている。
また周辺をとりまく自然との共生も意識されている。曲線を描く「フラクタル」なかたちをあちこちに取り入れている。
階段手すりは、紀の川や有田川など県内の川の流れをトレースしたものだ。
和歌山県立近代美術館
海外の美術作品を約15,000点収蔵。
とりわけ各時代で功績を残した郷土作家を起点にしたコレクションは幅広く、モダンアートの楽しさを堪能できる。
また展示室以外でも、屋内外の様々な場所で作品を鑑賞できる。
和歌山市吹上1-4-14
073-436-8690
展覧会は有料
高校生以下、65歳以上、障害者の方、県内に在学中の
外国人留学生(外国人就学生を含む)は
常設展、企画展とも無料(学生証などを受付で掲示)
9:30~17:00(入場は16:30まで)
月曜日(祝日の場合は翌日)
※改修工事を経て4月12日より展示開始
和歌山県立近代美術館
Collection!
佐藤春夫と美術(予定)
和歌山県が生んだ稀代の詩人・作家、佐藤春夫と同時代の芸術家に焦点を当てた展覧会。
戦前に活躍した木版画の鬼才・谷中安規をはじめ、親交のあった人々の作品を中心に紹介。
高村光太郎が描いた佐藤春夫の肖像画も公開される。
4月12日~6月29日
和歌山県立博物館
常設展「きのくにの歩み」では、和歌山県の原始・古代から近現代まで3万年の歴史を紹介。
紀州徳川家や熊野、高野山についてもテーマごとに展示しているため、
先にここへ立ち寄れば、各地の観光をより楽しめる。
屋外展示やギャラリー展示、企画展も多彩だ。
和歌山市吹上1-4-14
073-436-8670
常設展・企画展/一般280円、大学生170円
特別展開催中は特別料金
高校生以下、65歳以上、障害者手帳の交付を
受けてる方は無料
(学生証や保険証、障害者手帳等を受付で掲示)
9:30~17:00(入場は16:30まで)
月曜日(祝日の場合は翌日)
和歌山県立博物館
Collection!
企画展”写”~絵師と陶工のまなざし~
日本美術において「写す」ことは模写や複写の制作に限らず、技法の習得など多様な意味を持つ。「
「写す」という視点から、和歌山ゆかりの絵画・陶磁器を紹介し、魅力に迫る展覧会。
立ち寄りショップ・カフェ/和歌山市
- BRING BOOK STORE
- 和歌山城を望む特等席にあるカフェは「どうぞゆっくり過ごしてください」という美術館からのメッセージ。
本棚には古書店の本が並び、読むことも買うこともできる。希少な図録や美術書のコーナーも。
和歌山市秋月548-1
090-4275-6969
9:00~18:00
月曜日、日曜日
- ミュージアムショップ
- 展示会ごとに様々なグッズや書籍が販売されているミュージアムショップ。
ここでしか手に入れられない、個性的でセンスのいい品々がいっぱいだ。
写真はすべて中銀カプセルタワービルの関連グッズ。
和歌山県立近代美術館1階
073-436-8690
9:30~17:00
月曜日(祝日の場合は翌日)
- アートカフェ カランカラン
- アートに触れながらドーナツやコーヒーを楽しめるギャラリー併設カフェ。
より過ごしやすい空間を求めて昨年からリニューアル工事を実施し、2025年に再オープン!
和歌山市秋月548-1
090-4275-6969
9:00~18:00
月曜日、日曜日
本州最南端のお宝アート
山々を背に、洋々とした太平洋へ突き出す串本町。本州最南端の地で出会うのは、奇想の画家・長沢芦
雪とその師・円山応挙の襖絵をはじめ、近世を代表する絵師の作品だ。応挙の名代で無量寺を訪れた
芦雪は、南紀の雄大な自然と呼応して大胆かつ独創的な画風を解き放ち、大作「虎図」「龍図」をはじめ
数多くの作品を描いた。天才を覚醒させた土地で、その息吹を感じるアート鑑賞を。
串本町
無量寺
串本応挙芦雪館
無量寺の境内に併設されている美術館。
館内には、円山応挙と長沢芦雪が描いた55面の墨画襖絵から成る重要文化財「方丈障壁画」が、無量寺本堂に設えられていたときと同じ配置で復元されている。
さらに伊藤若冲など近世を代表する絵師たちの絵画や墨蹟を所蔵。
串本町笠嶋泥炭遺跡の出土品、現代彫刻作品も収集している。
東牟婁郡串本町串本833
0735-62-6670
1,300円(本館・収蔵庫) ※中学生以下は無料
9:30~16:30(最終受付16:00)
不定休
- 【重要文化財】長沢芦雪筆:紙本墨画「虎図」
- 長沢芦雪筆:襖6面 天明6年(1786)前を睨んで威嚇する姿は、迫力に満ちている。
弓なりの体が龍図と呼応している。猛々しさと愛らしさを併せ持つ虎は、動物の擬人化を好んだ芦雪ならではだ。
- 【重要文化財】円山応挙筆:紙本墨画「波上群仙図」
- 円山応挙筆:襖6面、壁画2面 天明6年(1786)
天明6年(1786)完成の障壁画。
応挙が得意とし、好んで描いた波の上に、孔子や老子、鉄拐仙人などが並んでいるユニークな図柄だ。
見どころは仙人たちの多様な姿態と、代表作にも多く見られる波の見事な描写だ。
円山応挙(1733~1795)
江戸時代中期の絵師で「円山派」の祖。
狩野派の絵を学び、洋画の遠近法や陰影法も身につけた。
さらに中国の写生画体も取り入れて写生を重視しつつ、装飾性もある画風を確立。
近代日本絵画へ展開する素地を築いた。
- 【重要文化財】長沢芦雪筆:紙本墨画「龍図」
- 長沢芦雪筆:襖6面 天明6年(1786)
芦雪が串本滞在中に手掛けた襖絵。「虎図」と合わせて「龍虎図」とも呼ばれる。
本堂の仏間とそれに続く部屋に、龍虎が向かい合うように描かれた。
龍は前足の爪と頭部のみ描き、画面の外に巨大な体躯を暗示している。
長沢芦雪(1754~1799)
円山応挙の高弟。源琦と並び応挙門下の二哲と称される。
卓越した描写力に加え、大胆な構図と奇抜な着想で描く奔放な画風が特徴。
無量寺をはじめ南紀の寺院に多くの絵を残した。
無量寺
臨済宗東福寺派の別格寺院。
元は串本西海岸の袋地区にあったが、津波で全壊・流失し、愚海和尚が現在の位置に再建した。
その際、和尚と親交があった円山応挙が襖絵を揮毫。
絵を届けた応挙の高弟・長沢芦雪が長く滞在し、多くの襖絵を描いたことから芦雪寺とも呼ばれる。
東牟婁郡串本町串本833
0735-62-0468
立ち寄りカフェ・スポット / 串本町
- Cafe la lapin ~カフェ・ラパン~
- ウサギの看板が目印の喫茶店。
トルコ軍艦エルトゥールル号が遭難した樫野崎にあり、ケバブなどもメニューに。
カフェメニューでは色とりどりのゼリーが宝石のようなサイダーが人気。
東牟婁郡串本町樫野990-1
0735-65-1212
9:00~16:00
水曜日(月1回は2連休あり)
- 橋杭岩
- 串本から大島に向かって橋の杭のようにズラリと並ぶ大小40余りの岩柱が壮観。
弘法大師が、天邪鬼と一夜で橋を架ける賭けをした際に建てた橋杭だという言い伝えが残る空海伝説の地でもある。
東牟婁郡串本町鬮野川
0735-62-3171(南紀串本観光協会)
周辺立ち寄り アート&スポット / 白浜町・田辺市
【登録有形文化財】南方熊楠記念館
和歌山県が生んだ世界的な博物学者・南方熊楠の業績や遺品を展示する記念館。
登録有形文化財の本館は、正面玄関の重厚な庇や優美ならせん階段が特徴的なモダニズム建築だ。
この建物と調和する新館には、熊楠の文字やスケッチが転写された生地をカットして編んだランタンがかかっている。
西牟婁郡白浜町3601-1
0739-42-2872
大人600円、小人300円(幼児は無料)
9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:木曜日
- 九十九別邸 豆の湯
- ビーチから歩いてほんの1分の路地裏にある、異国情緒ただようレトロな喫茶店。
モーニングからランチ、カフェタイムまで、お好みのスタイルで楽しめる。
西牟婁郡白浜町1384-15
0739-33-7070
9:00~17:00(モーニング9:00~11:00、
ランチ11:00~14:00)
不定休
- 日置の町並み
- 木材の集散地として、また木材廻船の寄港地として発展した日置は、
日置川河口付近に、虫籠窓の町家や白壁の蔵など往時の繁栄を思わせる町並みが残っている。
田辺市立美術館
田辺市たきない町24-43
0739-24-3770
600円
※学生及び18歳未満は無料
3/24~4/11展示替え休館
- 特別展 生誕120年村井正誠 -画家にして版画家-
- 会場:田辺市立美術館
4月12日(土)~6月8日(日
10:00~17:00(入館は16:30まで)
毎週月曜日(5月5日は開館)・4月30日(水)・5月7日(水)
- 特別展 河野愛展( 仮称)
- 会場:田辺市立美術館・熊野古道なかへち美術館
4月12日(土)~6月8日(日
10:00~17:00(入館は16:30まで)
毎週月曜日(5月5日は開館)・4月30日(水)・5月7日(水)
- 熊野古道なかへち美術館 (田辺市立美術館分館)
- 田辺市中辺路町近露891
0739-65-0390
400円
※学生及び18歳未満は無料
4/11まで休館予定
詳細はお問合せください。
- ねむの木食堂
- 川のほとりにある、ランチがおいしい食堂。
旬の野菜を使った総菜をあれこれ盛り合わせたプレートや、
店内で毎日焼き上げる天然酵母ぱんや焼き菓子が人気だ。
田辺市中辺路町真砂1-2
0739-64-1400
11:00~17:00
(ランチL.O.14:00)
月曜日、火曜日
- 菓匠 二宮 シオゴリまんじゅう
- かつて熊野詣での際に海水で身を清めた「潮ごり」にちなんだ、甘塩っぱい薯蕷まんじゅう。
塩を効かせたこし餡が後を引く。ポップなオリジナルパッケージも新感覚だ。
田辺市下屋敷町27
0739-22-1001
9:00~18:00(喫茶13:00~16:30 L.O.)
水曜日、火曜不定休(臨時休業有)
文化財“アートな空間”で過ごす
和歌山は時を超えて受け継がれ、再生した“体験できる文化財”の宝庫だ。
海辺の町・広川町でかつて網屋として栄えた旧戸田家住宅は、
リノベーションで往時の面影を残すオーベルジュに生まれ変わり、旅人を迎え入れている。
ホテルやカフェとして開放された歴史ある建物で肩ひじ張らず過ごし、周辺のレトロな町並みを散策するアート体験を通して、文化財をもっと気軽に楽しもう。
広川町
【登録有形文化財】旧戸田家住宅
江戸時代から網屋を営んでいた戸田家の邸宅が、広の町並みに馴染む漆喰壁や、出格子が特徴的な佇まいを残しつつリノベーション。北側の網工場は煉瓦の床や2階作業場の大空間を活かしつつレストランとカフェに、大座敷や蔵のある邸宅はホテルに生まれ変わった。煉瓦床や蔵のなまこ壁などは、改修部分の一部をあえて馴染ませず、ゲストが新旧の違いを見比べられるように工夫。建物内には製網業を営んでいた時代の貴重な道具類もディスプレイされている。
- ホテルいさり
- 有田郡広川町広1347 0737-63-1920
ホテル/チェックイン15:00(最終18:00)
チェックアウト10:00
ランチ/ 11:30~13:30
カフェ/(ドリンクのみ ) 14:00~17:00
ディナー/ 18:00~20:00
火曜日、水曜日
※ハイシーズンはお休みが変更になる場合があります。
詳しくは潮香・いさりのInstagramをご確認いただくか、お電話などでお問い合わせください。
※ホテル、ランチ、ディナーは完全予約制
- レストラン潮香
- 有田郡広川町広1347 0737-63-1920
ホテル/チェックイン15:00(最終18:00)
チェックアウト10:00
ランチ/11:30~13:30
カフェ/(ドリンクのみ ) 14:00~17:00
ディナー/ 18:00~20:00
火曜日、水曜日
※ハイシーズンはお休みが変更になる場合があります。
詳しくは潮香・いさりのInstagramをご確認いただくか、お電話などで
お問い合わせください。
※ホテル、ランチ、ディナーは完全予約制
- 広の町並み
- 本瓦の屋根や漆喰壁、格子窓などを備えた建造物が町並みを彩る広地区。
旧戸田家住宅以外にも濱口家住宅や旧浦清兵衛商店など貴重な文化財が残っている。
串本町
【登録有形文化財】旧神田家別邸(稲村亭)
串本を代表する商家の当主が、隠居所として建てた築150年の民家。
地元の大工が手掛けた伝統的な形式の建築で、
通称の稲村亭は、稲村海岸に流れ着いた巨木を使って続き間座敷を造ったという逸話に由来する。
リノベーションを経て、稲村亭を含む複数の古民家に宿泊できる、古民家コンセプトホテルとなった。
東牟婁郡串本町串本879-1
0735-67-7766
(NIPPONIA HOTEL串本 熊野海道)旧神田家別邸(稲村亭)
- NIPPONIA HOTEL 串本 熊野海道
- 東牟婁郡串本町串本996-1
0735-67-7194
チェックイン15:00~18:00
チェックアウト11:00
- うすかわ饅頭 儀平(本店)
- 紀南地方の代表的な銘菓。
北海道産小豆と白いんげん豆を使用し、
毎日その日に製造した出来立てを販売している。
東牟婁郡串本町
串本1851
0735-62-0075
7:00~18:00
無休
- 串本の町並み
- 古くから古式捕鯨や漁業、木材の搬出で栄えた面影が、町に残る串本。
国道42号から1本路地へ入ると漁師町特有の古民家が見られる。
紀の川市
紀の川市
【登録有形文化財】旧山﨑家住宅
紀州ネルで財をなした経済人が建てた、豪奢な屋敷。
大広間は座敷飾りを備え、金唐紙を張った壁と、折上げ格天井で設えている。
他にも糸巻風の意匠と丸窓を組み合わせた階段室、傘天井など、様々な趣向が凝らされており、飽きさせない。
現在は、1階を一部改築し、古民家カフェとして営業している。
- 創-HAJIME -cafe
- 往時の家具や建具がノスタルジックな古民家で、
ランチやハンドピッキングで厳選した自家焙煎珈琲をいただける。邸内の見学もOKだ。
カフェは生きづらさを抱える人々がそれぞれのペースで働くことができる場として(社福)一麦会が運営。
紀の川市粉河853-3
0736-60-8233
11:00~15:00
日曜日~水曜日
- 粉河寺
- 桃山時代に作庭された枯山水庭園が国の名勝、
4棟の建造物が重要文化財に指定されている名刹。
桜の見ごろには、広大な境内にソメイヨシノが咲き誇る。
紀の川市粉河2787
0736-73-4830
- 名手の町並み
- 江戸時代には本陣が置かれ、宿場町として栄えた。
旧街道沿いの町並みは今も往時の雰囲気を残し、旧名手宿本陣が公開されている。
高野山で見つけたアート
世界遺産・高野山では、開山から千二百年あまり、
それぞれの時代を代表する仏像や仏画が数多く生まれ、脈々と受け継がれてきた。
そんな聖地の歴史を綴る名宝に出会えるのが高野山霊宝館だ。
山内の寺院が所有する貴重な文化遺産を守り、参詣者に公開するため、集められた所蔵品は10万点以上。
静謐な空間で祈りと結びついた神聖なアートと向き合う、厳かな時間が心地よい。
【登録有形文化財】高野山霊宝館
国宝21件をはじめ高野山内の文化遺産約10万点を収蔵。
弘法大師の書「聾瞽指帰」や平安仏画・鎌倉彫刻の最高峰とされる作品も保管し、企画展や常設展で公開している。
また本館は登録有形文化財として指定されている。
伊都郡高野町高野山306
0736-56-2029
一般1,300円、
高校生・大学生 800円(※学生証提示)、
小・中学生600円
2025年度より9:00~17:00
年末年始、展示替えのため臨時休館あり
※冬季平常展中は一部閉館
- 【重要文化財】阿弥陀如来坐像
- 常設展示の阿弥陀如来坐像は、館内に安置されている中では最大の仏像。
現在は高野山地蔵院の所有で、それ以前は蓮華谷丈六堂の本尊だった。
- 【重要文化財】 快慶作:孔雀明王像一躯
- 伽藍孔雀堂の元本尊。後鳥羽法皇の命で快慶が造立した。
孔雀明王は絵画が多く、彫刻の像は珍しい。
孔雀の背に乗るという絵画的な姿を、仏像彫刻として見事に完成させた鎌倉彫刻の傑作だ。
立ち寄りスポット・カフェ/高野山
- 【登録有形文化財】珠数屋四郎兵衛
- 高野山上で最も古い商店といわれる正徳2年(1712)創業の珠数仏具専門店。
昭和8年(1933年)建築の豪壮な建物は、銅板葺の入母屋造で、2階正面に唐破風を構えている。
往時の佇まいをほぼそのまま残した文化財だ。
- 角濱ごまとうふ総本舗 小田原店
- 伝統製法を守る老舗ごまとうふ店。
5つの調理法「五法」で仕上げた、5つの味「五味」、5色の彩り「五色」のごまとうふ懐石は、
専門店ならではのメニューだ。
知る人ぞ知るアート
思いがけない場所に、誰もが知るアーティストや地元芸術家の作品が。
その土地でしか出会えない美術作品を鑑賞できるのも旅の魅力だ。
JR紀伊有田駅 壁画
JRきのくに線のアート駅舎を巡る「紀の国トレイナート」の一環として、「画家まつお」さんが5年かけて制作した大作。
駅舎の壁、天井、床のほぼ全面に丸いモチーフをちりばめつつ、サンゴやサカナ、フクロウなど串本の自然をテーマにした生き物が描かれている。
青を基調とした幻想的な空間に立つと、海の底に迷い込んだ気分だ。
東牟婁郡串本町有田
紀三井寺
文化財や宝物が多く、3棟の建造物と5体の仏像が重要文化財に指定されている紀三井寺。
和歌の浦を望む本堂の正面には、11mを越す大千手十一面観音が奉安されている。
和歌山市紀三井寺1201
073-444-1002
和歌山県庁
保田龍門 レリーフ
和歌山県庁本館の中央階段を飾る2枚のレリーフは、
和歌山県出身の著名な芸術家・保田龍門が手掛けたもの。
『古事記』と『日本書紀』が題材で、来庁者は誰でも鑑賞できる。
- 京橋プロムナード 建畠覚造(たかはたかくぞう)彫刻
- 和歌山市街にある京橋プロムナードのシンボルとも言える巨大モニュメントを手掛けたのは、抽象彫刻の第一人者・建畠覚造。
和歌山市本町1
073-433-8118(和歌山市観光協会)
- 護摩壇山 イサム・ノグチオブジェ
- しゃくなげの名所である園内に立っているのは世界的彫刻家、イサム・ノグチが手掛けた「新石器時代(NEO-LITHIC)」。
花が見ごろの5月にアート鑑賞を兼ねて訪れてみては?
護摩壇山森林公園
ワイルドライフ
田辺市龍神村龍神918-61
0739-79-0667(総合案内所)
水曜日(祝日の場合は翌日)
冬季(12/28~3/31)は休園
- 太地町 石垣栄太郎 絵画
- 移民として渡米し、アメリカ画壇で活躍した石垣栄太郎の作品を、故郷にある記念館で鑑賞できる。
評論家でもある妻が私財を投じて建設し、太地町に寄贈した。
太地町立石垣記念館
東牟婁郡太地町太地2902-79
0735-59-3223
大人300円、小学生~高校生100円
9:00~16:30
月曜日(祝日の場合は翌日)
アートな写真映えースポット3選ー
どこを切り取っても絵になる風景の中、歩いて、遊んで、撮って。
日常を離れたここだけの楽しみを、思いっきり満喫できるフォトジェニック散歩。
海沿いのおしゃれなカフェで過ごす休憩タイムも、シャッターチャンス。
写真を見返すだけで、旅の思い出が色鮮やかによみがえる。映えるシーンを旅の思い出と
一緒に閉じ込めて、いつまでも色あせない特別な一枚を撮影しよう。
ポルトヨーロッパとその周辺さんぽ
ポルトヨーロッパ
フランス、イタリア、スペインの街並みを本格的に再現した海辺のテーマパーク。
多くの映画やドラマのロケ地にもなっている。
ホームページのパークガイドに記載された6つのフォトスポット(今回
は、4スポットをご紹介)にはセルフフォトスタンドが用意されているところもあるので、
ぜひチェックを。
和歌山市毛見1527
0570-064-358
(和歌山マリーナシティインフォメーション)
HPカレンダーに掲載
火曜不定休(メンテナンス休業あり)
和歌山県立自然博物館
和歌山県の自然を紹介する施設。
約300種3000点を展示する水族館、動物・植物・昆虫・貝・化石などの標本、那智原始林のジオラマといった好奇心をくすぐる展示が1カ所で楽しめる。
海南市船尾370-1
073-483-1777
大人480円、高校生以下、65歳以上無料
和歌山産フルーツのスイーツとドリンク
DOLCE e CAFFE ARANCIA]
果物をたっぷり使ったスイーツで、フルーツ王国・和歌山の魅力を発信するカフェ。
海を眺めながらスムージーやケーキをいただこう。
テイクアウトもOK。
白崎海洋公園とその周辺さんぽ
白崎海洋公園 ミューラルアート
公園内の旧クラブハウスが、建築物の壁面を使った巨大アート「ミューラル」(壁画)で新名所に。
国内外で活躍するアーティストユニット「HITOTZUKI」が最大11mの作品を制作した。
青と白を基調に描かれた花や波を思わせる模様が、白崎海岸の海、空、白亜の岩壁とリンクしている。
日高郡由良町大引960-1
0738-65-0125
(白崎海洋公園 運営事務局
煙樹ヶ浜堤防アート
全長約6kmにも及ぶ松林が広がり、「日本の白砂青松100選」にも選ばれた煙樹ヶ浜。
美浜町で絵画教室を開いているイラストレーターが中心となって、堤防をキャンバスに、海の生き物がテーマの大壁画を描いた。
色鮮やかな絵と紺碧の海のコントラストが楽しい。
日高郡美浜町和田
0738-23-4902(美浜町防災まちづくりみらい課)
BOAT CAFE ボートカフェ 衣奈マリーナ
輸送用コンテナをつなぎ合わせた西海岸テイストのカフェ。
パンケーキやプレートランチなどメニューも海外のビーチリゾート風だ。写真映えを狙うならオーシャンビューのテラス席へ。
白浜温泉とその周辺さんぽ
ホテル川久ミュージアム
建築とアートが融合した非日常なアートミュージアム。
1993年に村野藤吾賞を受賞し、2020年にはロビーの金箔天井がギネスに認定された絢爛豪華な名建築で、ダリやシャガールなどのオーナーズコレクションを見学できる。
西牟婁郡白浜町3745
0739-42-2662
一般1,000円、高校生・大学生800円、
中学生以下は無料
10:30~18:00(入場は閉館の30分前まで)
年中無休
白浜エネルギーランド
映像アトラクションやアスレチックなどでいろいろ体験できる
テーマパーク。目の錯覚を利用したトリックアートハウスやミステリーゾーン、7種の鏡で変身するおもしろミラーなど、
シャッターを押す手が止まらない写真スポットもいっぱいだ。
西牟婁郡白浜町3083
0739-43-2666
大人2,000円、シニア(60歳以上)1,800円、
小・中学生1,400円、幼児(3歳以上)600円
10:00~16:30
季節により変動あり
HPにてお確かめください
Cafe Shutto
南の島がコンセプトのおしゃれなカフェ。
ロコモコやハンバーガーがおいしい。カラフルなソフトクリームソーダは目の前の海と同じオーシャンブルーのブルーハワイ味など、3色から選べる。
西牟婁郡白浜町1667-22
0739-43-2235
10:00~17:00
水曜日、木曜日