蔵王権現社
蔵王権現社はこの有田川町の地域で最も古い神社のひとつである。その名の由来とされる蔵王権現を祀っている。
蔵王権現は、平安時代(794-1185)に日本中に広まった仏教と山岳信仰の融合である修験道の本尊である。修験道の開祖である役行者(えんのぎょうじゃ)が吉野山で修行中に感得したと伝えられている。このように、蔵王権現は仏教の神としては珍しく、日本独自の起源を持つ神である。有田川町では親しみを込めて「ぞうさん」と呼ばれている。
有田川町の蔵王権現社に関する最古の記録は1700年後半だが、もっと古いと考えられている。現在の建物は1826年に建てられたものだが、銅屋根に葺き替えられたのはもっと最近のことだ。山の頂上で長い間風雨にさらされてきたにもかかわらず、神社の木工細工の装飾はまだオリジナルの塗装を残している。
蔵王権現社には、失せ物の返還を祈願するために多くの人々が訪れる。地元の人々は、落とし物が見つかった場合、神社に戻ってお礼を言わないと縁起が悪いと忠告している。
主な祭りは4月初旬に行われる。参拝者は神社に奉納する大きな鏡餅を持って徒歩で山を登る。その後、縁起物として多くの参拝者に壇上から餅が投げられる。
基本情報
- 郵便番号
- 〒643-0511
- 所在地
- 和歌山県有田郡有田川町大字三田字若宮265番地
- アクセス
- JRきのくに線「藤並駅」から有鉄バス「三田」下車後徒歩16分
※施設の情報は変更されている場合がございます。最新の情報は各公式HPをご覧ください。